株式会社ノベルワークス

700時間の業務時間削減・効率化に成功!Chobiit導入による電子申請化とリアルタイムな情報共有

お客様名公益財団法人 東京都環境公社 東京都地球温暖化防止活動推進センター
事業内容助成金執行業務
導入した業務Chobiit(助成金申請フォーム)
URLhttps://www.tokyo-co2down.jp

公益財団法人 東京都環境公社 東京都地球温暖化防止活動推進センターの井戸様に、導入いただいたChobiitについてインタビューしました。

事業内容を教えてください。

「公益財団法人 東京都環境公社 東京都地球温暖化防止活動推進センター(愛称:クールネット東京(以下、CNT))」は、東京都や区市町村等と連携して普及啓発に取り組むとともに、都民や事業者の皆様の地球温暖化防止の取組や省エネ対策を支援しています。
その中で私たちは、「電気自動車・プラグインハイブリッド自動車の充電設備を普及促進」するいろいろな助成金事業を運営しています。

導入前に抱えていた業務課題を教えてください。

1、申請者とのメール連絡とデータ変換

助成金は、まず申請者が充電設備の設置工事前に工事内容や費用をCNTに申請し、工事後に実際にかかった費用を報告していただく仕組みとなっています。その際、申請・報告内容の修正などもあるため、CNTと申請者で数回メールのやり取りを行います。平均して約6往復メールをやり取りし、その都度、申請書・報告書のExcelデータをkintoneに取り込むのにも時間がかかっていました。約600件分の申請でその作業を繰り返しますのでそれに係る時間は膨大です。

2、自動化とリアルタイム共有

Chobiit導入前、申請書はExcelデータでした。そのため以下の手間が発生していました。
 ・複雑な費用計算があるためExcel関数を使って自動計算されるよう設定
 ・申請者はその申請書に必要事項を入力しメールに添付して提出
 ・CNTはメールから1つずつデータをダウンロード
 ・マクロを使って申請書データをkintoneに取り込める形式のCSVに変換

これらの工程の中で次の2つの改善を模索しいました。
 ①申請内容を人間の作業を介すことなくkintoneに登録できないか?
 ②申請者とCNTが、リアルタイムで最新情報を確認できるようにできないか?

Chobiit導入後、業務フローはどのように変化しましたか?

1、業務フローの変化

 

【導入前の業務フロー】
  ①<申請>申請者がExcelデータ(申請書)を添付したメールをCNTに送信
  ②<審査>申請内容を審査 ※審査のためにExcel⇒CSV変換⇒kintone取込
  ③<不備がある場合>不備内容を記載した資料をメールに添付し送信
  ④<再申請>申請者が修正した申請書式(Excel)をメールで送信
  ⑤<再審査>※再度変換・取込作業を行う。変換したCSVファイルに申請データを一意に識別するIDを
        記入することで、kintoneの既存レコードに上書きする。
  ⑥<交付決定通知書郵送>不備が全て解消されたら、PrintCreator(プリントクリエイター)で通知書を作成し郵送
  ※実績報告も①〜⑥を繰り返す。

【導入後の業務フロー】
  ①<申請>申請者はChobiitの申請フォームから申請。同時にCNTへ通知メールが自動送信される。※申請内容がkintoneに自動反映
  ②<審査>
  ③<不備がある場合>不備内容を記載した資料をkintoneに添付して、KMailerで申請者にメール送信
  ④<再提出>申請者はChobiit上で不備内容が記された添付ファイルをダウンロードし、修正・再提出を行う。
  ⑤<再審査>※Customine(カスタマイン)を使って、ステータスや更新者情報を条件にして、
        kintone一覧画面で対象レコードの背景色を付けることで、更新があったことを検知
  ⑥交付決定通知書郵送不備が全て解消されたら、PrintCreator(プリントクリエイター)で通知書を作成し書類を郵送
  ※実績報告も①~⑥を繰り返す。

2、カスタマイズ部分の申請画面

【Chobiitとkintoneへのカスタマイズ内容】

・リアルタイム自動計算機能(Chobiit)
事業が複雑で、申請者自身が費用計算すると間違いが多いため、プルダウンやラジオボタン等の選択、日付、数字を入力すると自動計算される機能
・入力文字制御機能(Chobiit)
郵便番号の入力の揺らぎ(ハイフンの有無)を防ぐ。重要書類を送付するため、正確に入力してもらう必要がある。
・添付ファイル拡張子チェック機能(Chobiit)
ウィルス感染予防の目的で、不正なファイルをアップロードできないよう、指定した拡張子以外のファイルは添付できないように制御する機能
・自動採番機能(kintone)
申請データを一意に識別するIDを自動採番する機能
番号構成は「文字列(アルファベット)+連番(数字)」
・不備チェック機能(kintone)
kintoneで作成した審査記録管理アプリにおいて、膨大な審査項目のどこかで不備があれば『不備がある』とすぐに検知するための機能

導入効果や業務効率化した点を教えてください。

申請データのkintone取込み作業を軽減

  申請者から届いたメールに添付されているExcelデータを、CSVに変換してkintoneに取り込む時間が5分、回数が平均して8回、
  それを約600件の申請数分繰り返します。つまり年間で400時間かかっていました。

メール作成・添付作業の軽減

約600件の申請に対して、修正箇所の指摘文章を作成し、宛先を確認し、ダブルチェックしてからメールを送信します。作成時間に5分かかり、交付申請と実績報告を合計して平均6回、それを申請者数の600件分繰り返します。つまり、年間で300時間かかっていました。

これらの時間(合計700時間)を、最も時間のかかる審査時間に充てることができ、年々増加する申請に対応することができています。

申請者はChobiitのマイページ機能で審査の進捗を確認できる

これまで、電話やメールで対応していた「進捗確認問い合わせ対応」という作業が1つ丸々なくなりました。

申請書のファイル管理が不要になった

Excel申請書の際は、申請者、CNT共に提出毎のファイルを管理する必要がありましたが、Chobiit上で修正を行うので、常に最新のデータを双方で共有できるようになりました。

なぜChobiitを採用しようと思われましたか?

展覧会でChobiitのデモを見る機会があり、その後実際にトライアル版を試してみて標準機能で何ができるのか、どのような機能が追加できれば運用できそうか精査しました。追加機能について相談したところカスタマイズで対応できる点が気に入り、「使える」と実感し、導入を決めました。導入後、CNTスタッフからは「申請データの取込み業務や不備出し時の作業時間が減った」「申請者と同じ画面を見れるので、問い合わせに対して説明しやすくなった」と反響がありました。

●Chobiitに追加してほしい機能はありますか?
いままで依頼したカスタマイズ内容をChobiitの基本機能として実装して欲しいです。また、条件分岐機能や申請画面をタブ切り替えで表示して、縦スクロールを短く表示させたり、「1フォーム:1アプリ」を「1フォーム:複数アプリ」や「複数フォーム:1アプリ」に紐付けできるようになれば、なおありがたいです。

●担当者からのコメント
受託担当者
申請者とクール・ネット東京様の双方の負担を大きく軽減し、本来注力すべき審査業務に時間を充てられるようになったことを嬉しく思います。今後は、画像認識AIによる書類確認の自動化や、AIチャットボットによる問い合わせ対応など、さらなる効率化のご提案をさせていただきたいと考えています。
プロダクト担当
ご提案いただいた機能については、他のユーザーにとっても有用性が高いものと認識しております。Chobiitはこれまでお客様からいただく様々なご意見やご要望とともに成長してまいりました。これからもお客様の声にお応えしながら、現場の課題解決に貢献できるシステムとして進化を続けてまいります。

弊社への依頼の決め手と率直な感想を教えてください。

開発会社であるノベルワークスさんがカスタマイズを請け負っていることと、料金システムが従量課金制であることが決め手でした。製品開発会社にカスタマイズを担当頂けるのは安心できます。製品自体の共通バージョンアップ等の影響でカスタマイズが動作しなくなってしまうと大変なので、その製品の全てを知っている会社にお願いしたいという思いがありました。

また従量課金制という点も助かっています。弊社のように申請数がそこまで多くない事業では、サブスクリプション方式よりもAPI利用数に応じて課金されるシステムの方が、費用対効果が高いと実感しています。

今後のビジネスの拡大・発展に、どのようなIT技術やAIツールがあるといいですか?

どうしても人間の目で確認する必要がある部分以外は効率化を図っていきたいと考えています。そのため、例えば、今は審査スタッフが対応していますが、申請者からの基本的な問合せや質問は、AIに自動回答させたいですし、自動審査を導入することで、最も時間を要する審査業務の負担を軽減したいです。具体的には、入力内容と提出資料(身元証明書など)の一致を画像解析等で確認したり、審査スタッフの知識、経験に基づく判断方法がロジック化できれば、それをAIに組み込み確認作業を任せられるのではないかと考えています。今後は、助成申請内容もいっそう複雑化し、申請数も増加することが予想されているので、1工程でも自動化できるよう、最適なものを常に探しています。

公開日2024年12月20日